ミスターチルドレンの8thのアルバム「Q」に収録されている“友とコーヒーと嘘と胃袋”。
4:55という他の楽曲と比べても実に平均的な長さの曲であるが、ミスチルファンなら誰しもが後にも先にも同じような曲は二度と生まれないだろうと思われる特徴のある曲。
神奈川/大阪長居 演奏なしの“くるみ”
★福岡音源★
この楽曲の特徴はズバリ、中川敬輔氏の“ベース”とJenこと鈴木秀哉氏の“ドラムス”が目立つ感じで、それに合わせボーカル桜井氏が淡々と独特の歌詞を歌い切るところにある。
その独特の歌詞というのがこちら。
“友とコーヒーと嘘と胃袋”の歌詞
アルバム「Q」の歌詞カードに書かれている“友とコーヒーと嘘と胃袋”の歌詞がこちら。
コーヒーを継ぐ音から始まるのがとてもいい。
“あぁ 風の噂で君の話を聞いたんだよ
結婚はしたけれど あまり幸せではないらしい
僕にだってそれなりに守る生活があるから
何をしてあげられるという訳じゃないけど”
“友よ 友よ 友よ”
“あぁ 男もまた女によって変わるんだなぁ
最近は紅茶よりもコーヒーを飲んでるんだよ”
“あの娘(こ)の吸う タバコの口の中の残り香と
にがいコーヒーとの相性がとてもいいから”
“飲むよ 飲むよ 飲むよ”
(※歌詞カードにないセリフ※)
“そぅ 僕の今年の運勢はとてもいいんだなぁ
くだらないB級雑誌に書いてあったけど
信じることのできそうなくらいのかわいい嘘は
なるべく信じてみることにしたんだから”
“さぁ見てみろよ今や世紀末は遠い過去の話だ
そもそもキリスト教に僕はなんの信仰もない
罰当たりと言われてもクジラやイルカの肉も食べる”
“悲しみも 憎しみも 愛しさも 優しさも いやらしさも”
“食べるよ 食べるよ 食べるよ”
“だから胃袋よ あぁぼくの胃袋よ
もっと強靭たれ もっと貪欲たれ
なんだって飲み込んで なんだって消化して
全部 エネルギーに変えてしまおう”
“だから胃袋よ あぁぼくの胃袋よ
もっと強靭たれ もっと貪欲たれ
なんだって飲み込んで なんだって消化して
全部 筋肉にかえてしまおう”
ご覧のとおり歌詞が独特であり、歌詞はアルバム「Q」の歌詞カードで確認することができる。
最近ではサブスクのSpotifyでも同曲を聴き、歌詞までも確認することができる。
さて問題は、歌詞カードに記載がない(※歌詞カードにないセリフ)の部分である。
聴き取れない歌詞の部分
歌詞カードにもなく、アルバムで何度聴き直してもサッパリわからなかった部分が“友とコーヒーと嘘と胃袋”の楽曲にはある。
学生時代からずっと気になっていたこの聴き取れない歌詞の部分、最近になってたまたまAir Pods Proのノイズキャンセリングモードで視聴してみると、以下のようなことをボーカル桜井氏が独り言のようにしゃべっているのが分かった。
“人はみな同じだぁ 後先とか考えちゃダメだよ だってそもそも今日(こんにち)の自分なんて はじめから無いも同然だからね” “もぅいいかい? そりゃそうだよ 例えばそれが無茶苦茶な要求だろうが それが傲慢(ごうまん)な女のわがままだろうとさ” “飲むよ 飲ませてちょうだいよ” “いいねぇ 飲む達人になりたいね ある意味もぅ憧れに近い感じがあるよ” “赤塚不二夫(あかつか ふじお)にキース・リチャーズにねぇ 野坂 昭如(のさか あきゆき)に藤原組長でしょ” “粋だねぇ 下町情緒だよねぇ” “あぁ それはちょっと違うか 脱線しちゃったね 脱線だねぇ でも僕はね 脱線もいいけど惰性で生きてちゃダメだねぇ” “これ僕のポリシーよ 惰性で生きちゃダメ これ僕のポリシー” “うまいこと言った これうまいこと言ったぁ!”
聴き取れない歌詞に出てくる人物について
“友とコーヒーと嘘と胃袋”の歌詞カードにない歌詞の中で登場する人物が4人いる。
- 赤塚 不二夫(あかつか ふじお)
- 野坂 昭如(のさか あきゆき)
- 藤原組長(ふじわら よしあき)
- キース・リチャーズ
歌詞の中の“飲むよ”との繋がりを考えると、この4人の人物が“酒好き”であるということが分かってくる。
赤塚 不二夫(あかつか ふじお)
「おそ松くん」、「ひみつのアッコちゃん」などで有名な漫画家。代表作は「天才バカボン」がある。
食道がんになるも、酒とたばこは止められず、退院後の会見では水割りを片手にインタビューを受けるなど、終盤はアルコール依存症の治療のため入院を繰り返していた。
野坂 昭如(のさか あきゆき)
日本を代表する作家、歌手、作詞家、タレント。作家として有名な短編小説「火垂るの墓」がある。
文学界きっての犬猫好きであり、無類の「酒好き」。泥酔状態でさまざまな番組に出演し、とんねるずの石橋貴明氏にビンタしたり、ダウンタウンの浜田雅功氏との頭の叩き合いなど放送ギリギリとなることで有名でもある。
藤原組長(ふじわら よしあき)
日本のプロレスラー。プロレスラー以外にも俳優や声優、イラストレーターや陶芸などの芸能・タレントとしても有名。
若いころは日本酒を5合から6合飲んでおり、一番多いときには6日で日本酒を5升飲んだことがある。
キース・リチャーズ
かの有名なイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のギタリスト。
お酒というより、彼の場合はタバコ。ヘビースモーカー。
インタビューの中でも『酒はやめられてもタバコがやめられない』と発言したことが有名。その証拠にライブや演奏中にもタバコを吸いながらプレイしていることが数々の映像に残っている。
まとめ
ミスチルの8thのアルバム「Q」に収録されている“友とコーヒーと嘘と胃袋”、その歌詞カードに記載されていない聴き取りにくい歌詞の部分を解析してみると、その歌詞も独特ではあるが、ある以外な著名人たちが登場したりととても興味深いものがあった。“友とコーヒーと嘘と胃袋”の歌詞が気になっている方は是非ご覧頂きたい。