新型コロナウイルスの感染拡大でオリンピックも延期になってしまい、暗いニュースばかりを耳にするこの頃。
そんな中、国内の通信業界では、「5G」対応のスマートフォン端末が各キャリアから販売されることになり、にわかに活気づいています。
「5G」という言葉はここ1、2年で、ニュースや雑誌、あるいはインターネット上でよく取り上げられるようになりました。
『5Gになると通信速度が現在の「4G」のよりも何十倍も速くなります・・・』ということが5Gの話題としてよくあげられています。
でもそんな「5G」について、通信速度が今より具体的にどれくらい速くなるのか、そして通信速度以外で今の4Gと何が違うのか、それ以上のことをまったく知らないのが昨日までの私(汗)。
しかしここで時代の波に乗ろうと思い立ち、通信に疎い初心者である私が、5Gについて色々調べた結果、「5Gのココが凄いっ!!」と感じたところを分かりやすくまとめてみましたので、興味のある方は是非ご覧ください(^^♪
5Gとは・・・
5Gとは、日本語における正式名称は「第5世代移動通信システム」なのですが、5Gという表現自体は英語で「第5世代」という意味を示す「5th Generation」の略称なのです。
略すと”通信”や”情報”といった言葉の意味はもたず、単に世代を示す言葉がそのまま通信環境の名称であったとは・・・・とても驚きです。
5G = 5th Generation 第5世代(移動通信システム)
5Gのココが凄い
「5G」が5世代目にあたる「移動通信システム」を指しているということは分かりました。
では本題の部分。
「5Gのどこが凄いの?」 「今の4Gと比べて一体何が違うの?」ってところ。
5Gの何がどうすごいのかなぁ・・・。
今の4Gと比べて何が違うの・・・?
結論からいうと5Gは、次の3つの点が現在の4Gよりも非常に優れている通信です。
- 大容量データを短時間で送ることができるようになる(大容量データの高速通信)。
- アンテナより発信される電波が通信モバイル端末まで届く伝達時間が短くなる(低遅延)。
- より多くの通信モバイル端末がインターネットに接続できるようになる (多接続)。
では1つずつ分かりやすく解説したいと思います。
大容量のデータを高速で送受信(通信)
「5G」と聞いて一番頭の中でイメージできること、それがこの「大容量データの高速通信」のことだと思います。
分かりやすくいうと、
大量のデータをすばやく送り、それを受け取ることができる
ということ。
でも「大容量データ」って一体どのくらいの量?「高速通信」っていっても、実際どのくらい速く通信できるの?
と言った声が聞こえてきそうです。
「大容量」のデータって、一体どのくらいの量?
「高速通信」って言っても、一体どのくらい速いの?
そこで今の4Gの通信と比較して、「大容量データの高速通信」について「数字」で具体的に表すことにします。
4Gでは「988M(メガ)」bpsだった通信速度が
5Gでは「20G(ギガ)」bpsの通信速度へ!
bps? メガ? ギガ? 何じゃらほい? となりますよね~・・・。
なのでここで「単位」についてちょっと説明したいと思います。
通信回線の速度を表す単位「bps」とは
5Gが4Gに比べてどのくらい通信の速度が速いかということを知るためには、インターネット回線の速度を表す単位「bps」について理解する必要があります。
bpsとは、正式には「bits per second」(ビッツ・パー・セカンド)という言葉を簡略化したもので、インターネットに接続できるまでの速度を表す単位です。
bitsというのは「データ」のことを指し、per secondというのは「1秒間」という時間を示します。
ということは、『1秒間にどれだけのデータを送信できるか』ということを通信の速さとして表した単位が「bps」なのです。
例えば、1bpsという通信速度は、1秒間に1ビットのデータを送れるということを表します。1,000bpsという通信速度は、1秒間に1,000ビットものデータを送れるということを表します。
この数字が大きければ大きいほど、1秒という短い時間の間に送れるデータが大きいことを示しています。
量の大きさを表すM(メガ)、G(ギガ)
そして今回bpsの前にくっ付いている「M」や「G」について。
Mは「メガ」と読み、Gは「ギガ」と読みます。量の大きさを表す単位になります。
日常でよく使うおなじみの単位としては距離を示すK(キロ)がありますね。1,000mは1kmです。
M(メガ)はその上の単位で、1,000kが1M(メガ)となります。そしてM(メガ)のさらに上の単位が、G(ギガ)になり、1,000Mが1G(ギガ)になります。
そう考えると、先ほどの
4Gでは「988M(メガ)」bpsだった通信速度が
5Gでは「20G(ギガ)」bpsの通信速度へ!
を、単位を揃えると
4Gの「988M(メガ)」bpsの通信速度に対し
5Gはその約20倍となる「20,000M(メガ)」bpsの通信速度。
ということが分かります。
5Gの通信速度は、4Gよりも約20倍もの大量のデータを1秒間に一気に送信できてしまうくらいの速さなんです!超爆速!!!
数字上における5Gの通信速度が爆速なのはわかりましたが、では「体感的」にはどうなのでしょうか?
4Gと比較して「速いっ!」と体感する例として、
5Gになると「2時間の映画をたった3秒でダウンロードできてしまう」と言われています!
これは私にとって想像以上のインパクトでした。
ちなみに有線である「光回線」の通信速度は「2Gbps」。5Gは無線通信でありながら、有線である光回線と比較しても10倍も速いのです。Σ(・□・;)
5Gの恩恵を受けるには・・・・
低遅延
テイチエン??? と言われてもう意味が分かりません・・・・汗
ただ何となく言葉の表現から、4Gと比べて通信が遅れにくい?という意味で伝わってきます。
では「通信が遅れにくい」ということは、具体的にどういったことなのでしょうか。
それを知るには、まず皆さんが持っているスマートフォンやタブレット、パソコンがどのようにしてインターネットに接続できているのかその仕組みを知る必要があります。
皆さんが今持っているスマートフォンやタブレット、パソコンが4Gの通信品質でインターネットに接続できている理由。
それは、各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)が全国各地に設置した4G用の『アンテナ』から発信される電波を、皆さんが使っているスマートフォンやタブレットがうまく受信できることで成立しています。
それは次世代における5Gの通信環境でも同様です。
5G用の電波を発信するアンテナから発信される高品質の電波を、皆さんが使うモバイル通信端末(スマートフォンやタブレット等)が受信(※)することで、5Gのネットワークを利用することができるようになります。(←リンク先)
つまり、その世代の情報通信の品質が良いものであるかどうかは、いつの時代も(世代が変わっても)、その世代における新しいアンテナから発する電波とモバイル端末との遅延なき「送受信」よって成立するといっても過言ではありません。
(※)5Gの電波を受信できる「スマートフォン」について
では「低遅延」について話を戻します。
前文で解説させて頂いたように、インターネットは、各エリアごとに設置されているアンテナから発信される電波を皆さんが持つスマートフォンやタブレット、パソコンがうまく受信することで利用できるようになるわけですが、電波はそれぞれのスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に届くまでに多少時間がかかります。
アンテナから発信される電波が皆さんのモバイル端末に届くまでの時間がかかり過ぎると、インターネットに接続できるまでに時間がかかるということになります。
時間がかかる=「遅延する」ということになります。
つまり5Gの「低遅延」とは、アンテナから発信される電波が皆さんのモバイル端末まで届く時間が4Gと比べて、とても「短く」なるということを指しています。
4Gと比べて5Gがどのくらい「低遅延」になるのでしょうか。
数字上で確認してみると、4Gの電波は、アンテナ(送信元)からユーザーが持つモバイル端末(送信先)に届くまで、最短で10ミリ秒の時間がかかると言われています。
これに対し5Gの場合、アンテナから発信された電波は最短で「1ミリ秒」の短い時間で、ユーザーが持つモバイル端末まで到達するようです。
ということはつまり、5Gは4Gの10分の1の短い時間でアンテナからの電波を受信できることになり、
インターネットに接続できるまでの時間がとても短くなる
ということを意味します。
多接続
5Gの通信環境が整うと、今よりももっと多くの通信デバイスをインターネットに接続することができるようになるようです。
(「多接続」と聞いて、「自分が持つスマートフォンからテザリングなどで一度に接続できる通信デバイスの台数が多くなることなのかなぁ」と勘違いしてしまったのですがそうではないようです。)
現在の4Gは、1つのアンテナでインターネットに接続できる通信端末の台数が、1k㎡当たり約10万台と言われています。
それが5Gの通信環境になると、1つのアンテナで1k㎡当たり約100万台もの多くの通信デバイスをインターネットへ接続できるようになるようです。
「多接続」とは、1つのアンテナでより多くの通信デバイスがインターネットに接続できるようになるということを指しています。
各地方への5G展開は「次期iPhone」で加速する?
2020年4月1日、日本国内の大手通信キャリアである「au」と「ソフトバンク」の2社は、地方への5G環境を整備するため合弁会社「5G JAPAN」を設立したと発表しました。
目的は両社のアンテナ基地局を相互でシェアすることで、各地方への広範囲に及ぶ5Gの通信環境を普及させるためのようです。
5G JAPANは、「au」と「ソフトバンク」の双方が持つアンテナ基地局の資産を共有することで、地方への5Gネットワークを効率的に整備することを目指しているため、早期の5G通信サービスの発展に期待が持てそうですね(^^♪
また、各キャリアが5Gの通信環境整備を早急に進めたい理由の1つとして、2020年今秋の発売が期待されている「次期iPhone」があるようです。
iPhone12と仮称される次期iPhoneは、5Gに対応すると言われています。日本国内では不動の人気を誇るiPhoneの新機種であるとともに、5Gに関心を持つユーザーがさらに増えると見込まれます。
iPhone12に関する最新情報はこちら
まとめ
最後にこれまで解説してきた4Gと比べて「5Gの何がすごいのか」について、特徴をまとめてみます。
5Gは4Gに比べて・・・・
-
約20倍もの大容量のデータを1秒で送れてしまう爆速の移動通信システム。
-
アンテナからの電波をより短い時間で通信端末まで伝達できる低遅延の移動通信システム。
-
より多くの通信デバイスがインターネットに接続できる次世代移動通信システム(1k㎡当たり10万台→100万台)
いかがでしたでしょうか。5Gの世界が少しでもお分かり頂けたら嬉しいです(^^♪
コメント
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[…] その予想は見事に当たり5G通信の普及を目の前にした今、NTTドコモに真っ向から対抗した『SSDプラン』はこれまでの日本通信の歩みをいっそう力強いものにし、日本国内のMVNO業界を活性化していくものと思われる。 […]