iPhone SE(第2世代)を使っておよそ1ヵ月間、IIJmioのesim通信サービス「データプランゼロ」を利用してみました。
そこで見えてきた「esim」を使った通信サービスの「良かったところ(メリット)」と「イマイチなところ(デメリット)」についてまとめてましたので、esimによる通信サービスに興味や関心がある方は是非参考にして頂ければ幸いです。
1ヵ月間esimを利用したIIJmioのデータ通信サービス「データプランゼロ」を使ってみた結果、ズバリ良かった点は4つ、イマイチだった点は4つ。
良い点(メリット)
2.4Gの高速通信サービスが利用できる(ドコモ回線)。
3.通信量を使い果たしても、すぐに高速通信に切り替え。
4.データ通信量を1GB単位で「安価」に購入。(IIJmio)
イマイチな点(デメリット)
2.eSIMに対応しているデバイス(スマホやタブレット)が少ない。
3.音声通話ができない。(IIJmio)
4.SMSが利用できない。
esimによるデータ通信の「良かった点(メリット)」と「イマイチな点(デメリット)」を語る前に、esimとは何なのか簡単にに説明します。すでにeSIMについて詳しい方は、その先をお読みください♪
「esim」と「sim」の違いについて
スマートフォンやタブレット端末でインターネット通信を利用する場合に欠かせない携帯電話情報カード、それがsimカードです。simは「加入者認識モジュール(Subscriber Identity Module)」の頭文字を取ってそう呼ばれています。
simカードの1枚1枚には電話番号の情報が書き込まれています。そのsimカードを物理的にスマホやタブレット端末のスロットに差し込むことで、電話番号情報が読み取られ、契約している通信サービスを利用できるようになります。
simカードが「物理的」なカードであるのに対し、『esim』は埋め込み型の加入者認識モジュールで、スマホやタブレットといった端末本体に埋め込まれているsimのことを指します。イメージとしては下に示す写真のような感じです。
良かった点(デメリット)
simカードを使った通信サービスよりも「esim」を使った通信サービスの方が優れていると思った点を挙げると4つあります。
ネットで簡単申し込み、即日から利用できる。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本の全国民が今や「外出自粛」。そんなときでも、IIJmioのsimデータ通信サービスは、お店に足を運ぶ必要は一切なく、自宅にいながらネットで簡単に申し込みができちゃいます。
新しい通信サービスを利用したいと思ったときは大抵、ドコモやau、ソフトバンクなどの大手通信キャリアのショップに直接行って契約を交わす、もしくはsimカードを店頭まで買いに出かけてMVNOとsimフリー契約を交わす、あるいはネットでsimカードを注文し数日後にようやくMVNOと契約を結ぶ、という手段が一般的です。
しかし、IIMjioのesim通信サービス「データプランゼロ」なら、simカードも不要なので外出することなく自宅からネットで申し込み、なんと申し込んだその日からすぐに4Gの高速通信ができるようになっちゃいます。
IIMjioのesimサービス「データプランゼロ」の詳しい「申し込み方法」や「iPhoneの設定方法」を知りたい方は、こちらの記事をぜひご覧ください。
4Gの高速通信(ドコモ回線)
IIJmioの通信品質はドコモ回線なので、広範囲で4Gの高速通信の恩恵を受けることができます。
実際の通信速度がどのくらいなのか、IIJmioのesim通信サービス「データプランゼロ」の通信速度を「Speedtest」というアプリを利用して3回ほど測定してみました。利用したモバイル端末はiPhoneSE(第2世代)になります。
<IIJmioの「データプランゼロ」の通信速度>
・1回目測定結果 iPhone SE(第2世代)
・2回目 iPhone SE(第2世代)
・3回目 iPhone SE(第2世代)
3回測定してその平均は、上り(アップロード)が7.4Mbps、下り(ダウンロード)が29.7 Mbps。他社の通信サービスと比較してみました。
ドコモユーザーのiPhone8の通信速度を測定。結果は上り4.49Mbps、下り40.1Mbps。
OCNモバイルONE(MVNO)のiPhone通信速度を測定。結果は上り9.56Mbps、下り49.8Mbps。
llJmioのesim通信は上り・下りどちらともドコモやOCNモバイルワンONEの2社と比べて、測定値的には少し速度が落ちますが、体感速度としては遅いということはない程度の差です。
通信速度「制限」から解放(通信回線の切り替え)
IIJmioのesim通信サービスを利用すれば、月々契約しているデータ通信量を使い果たしても、IIJmioのesim通信に切り替えることです4Gの高速通信を継続することができます。
iPhoneでは「設定」のほうから、データ通信の方法を「主回線」から「副回線」へ変更することで、esim利用のデータ通信に切り替えることができます。
<eSIM利用のデータ通信に切り替える方法>
① 「設定」→「モバイル通信」
② 「モバイルデータ通信」→「主回線」を「副回線」へ変更
データ通信が「副回線」に変更されます。「副回線」に変更されることでesimを利用したデータ通信を行うことができるようになります。
データ通信の「回線」を切り替えると、画面左上の通信アンテナの表示部分も切り替わります。
【左】OCNモバイルONEでデータ通信をしているときは左上に「dokcomo 4G」と表示。
【右】esimを利用してiiJmioでデータ通信をしているときは左上に「IIJ LTE」と表示。
「コントロールセンター」画面左上では、「主回線」と「副回線」のそれぞれの通信を確認できます。上に表示される方がメインで利用している通信回線です。
「OCNモバイルONE」の回線でデータ通信を行っているとき
esimを利用した「IIJmio」の回線でデータ通信を行っているとき
ちなみにwifiでデータ通信を行っている場合は、wifiの通信マークが表示されます。
私の場合「OCNモバイルONE」の月々のデータ通信使用量は「3GB」、1日当たり110MB迄という通信制限があります。1日110MBの通信しかできないため、すぐに通信速度に制限がかかってしまい、アップロード、ダウンロードともに1日の大半の通信が遅くてとても不便に感じていました。
以下は1日分のデータ通信量110MBを使い果たしてしまったときの実際の通信速度。上り(アップロード)が0.2Mbps、下り(ダウンロード)が0.24Mbpsとどちらも恐ろしく遅いです・・(´;ω;`)ウッ…
消費しているデータ通信量は、iPhoneの以下の操作で確認することができます。ご覧のとおり通信制限である110MBを大きく上回った983MBを使用しています。
「設定」→「モバイル通信」→現在までの合計
1GB単位のデータ通信量が『格安』で購入。(大節約)
大手通信キャリアをはじめ、多くのMVONOでも1GBのデータ通信量を追加する場合は、最低でも¥1,000円(税別)の通信料金がかかります。
それに対し、IIJmioのesim通信サービス「データプランゼロ」では、初回1GBがなんと¥300円(税別)、2GB以降は10GBまで1GB単位で¥450円(税別)で購入することができます。
<データ通信料金の比較(1GB)(2020/05/08 時点)
この月額¥700円の通信料金の差は、年間にして¥8,400の大節約っ!!。iiJmio esimデータプランゼロ通信サービスは、家計にと~~っても優しいのですっ♪♪♪
大手通信キャリアでは¥1,000円で1GBしかデータ通信量を購入できないのに、IIJmioのesim「データプランゼロ」なら2GBものデータ通信量を購入できてしまううえ、さらにおつりがきます。(2GBで税込¥825円なので¥15円おつりがきます♪)
イマイチな点(デメリット)IIJmio esim
simカードを使った通信サービスよりも「esim」を使った通信サービスの方がイマイチだと思った点を挙げると3つあります。
余ったデータ通信量の翌月繰り越しができない(※注意)
IIJmioのesimデータプランゼロの通信サービスでは、完全に使い果たせなかったデータ通信量の翌月繰り越しはできません。
プランは違いますが、同じIIJmioでもesim(ベータ版)ライトスタートプランという通信サービスでは、月6GBのデータ通信量を¥1,520円(税別)で利用でき、余ったデータ量は翌月に繰り越すことができます。(以下の図をクリックするとIIJmio esim(ベータ版)の申込公式サイトにアクセスできます。)
「esim」に対応しているモバイル端末が少ない。
これだけ便利なesimを利用したデータ通信ですが、残念ながら2020年5月時点ではesimに対応しているスマートフォンやタブレット、PCなどのモバイル端末が少ないのが現状です。
esimに対応しているモバイル端末を知りたい方は以下の記事をご覧ください↓↓↓↓↓
上記記事から分かるように、2020年5月時点でesimに対応しているスマートフォンは一部のiPhone、アンドロイドではgoogle Pixel4シリーズが主で、タブレットに至っては一部のiPadとSurface Pro、パソコンに限ってはごく一部のメーカーが対応しています。
音声通話に非対応。
2020年5月現在、国内におけるesimを利用した通信サービスで「音声通話」に対応している通信業者はいません。IIJmioのesimデータプランゼロももちろん、データ通信しか行うことができないところがイマイチ。
しかし、よく考えてみてください。日常生活の中で、普段から電話番号を2つ持つシチュエーションってありますか?よほど日本と海外を行き来する人とか、バリバリの実業家で仕事とプライベートの電話番号を分けている人、携帯を2台持っている人でない限り、esimを利用する通信サービスは現段階ではデータ通信のみで十分な気がします。
SMSが利用できない。
ショートメール(SMS)が使えない!esimのデータ通信ではSMSが利用できないため、例えばAmazonやGoogle、LINEから発行される認証用のパスワードが届きません。スマートフォンでesimのデータ通信サービスを利用するときは、あくまで音声通信サービスと併用することをオススメします。(SMSを利用することははないタブレットやPCなどのモバイル端末ではesimデータ通信のみで問題ないかと思います。
まとめ
1ヵ月間esimを利用した通信サービスを利用してみて私が感じた「よかった点(メリット)」は4つ、「イマイチな点(デメリット)」が3つ。しかし今回感じた「翌月へのデータ通信の繰り越しができない」、「esimに対応したモバイル端末が少ない」、「音声通話ができない」、「SMSが利用できない」などのイマイチな点は、そのどれも仕方ないがない程度のレベル。
これからesimに対応した端末が増えていけば、おのずと求められることが増えてくるわけですから、データ通信の翌月繰り越しや、音声通話についてもサービスが充実していくことを期待したいと思います。
esimに対応しているスマートフォンやタブレットをお持ちの方は、家計にやさしいesim通信。是非お試し下さい。
ちなみに5月31日迄の期間限定でIIJmio esim「データプランゼロ」は初期費用¥0円、1GBのデータ通信を新規加入でも¥715円で購入することができますよ~っ!!詳しくはこちら↓↓↓↓↓
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